社会人が空手を続けるには【極真空手約15年・私は空手のために転職しました】

仕事帰りに空手道場へ向かう会社員 大人から始める空手・キック
この記事について|これはキャリアの助言ではありません。私が実際に選んだことと、その結果を書いたものです。同じ選択を勧めるものではありませんし、誰にでも当てはまるものでもありません。転職や働き方の判断は、ご自身の状況で行ってください。

「仕事が忙しくて続けられない」

これは空手を辞める理由として、私が一番多く見てきたものです。

私自身も、その状況になりました。そして、空手を続けるために転職しました。

先に書いておきます。この記事は「空手のために仕事を変えろ」という話ではありません。私は給料が半分以下になりましたし、今振り返れば転職しなくても済んだ可能性もあります。そこも含めて書きます。

先に結論

  • 前職は早く終わる業種ではなく、通勤も電車で片道2時間始発から終電で帰る日々でした
  • その仕事をしている間、空手は全くできませんでした
  • 9時から17時で終わる会社に転職しました。給料は半分以下になりました
  • 上場企業だったので「もったいない」と言われました。当時の私は「このままじゃ生きてる意味がない」と思っていました
  • 後悔はありません。給料は激減しましたが、空手ができるようになったので良かったと思っています
  • ただし今振り返ると、転職以外の手もありました。車を買う、会社の近くに引っ越して道場を変える
  • 私がいた道場で仕事を理由に辞めた人は、10人前後いた記憶です(正確に記録していたわけではありません)
  • 続いている人は自分のペースでコツコツ続けられる人時間の使い方が上手い人でした
  • そして今、私は空手をやっていません。結婚して子供が生まれ、子供優先の生活を送っているからです

前職では、空手が全くできませんでした

まず状況から書きます。

業種 早く終わる業種ではなかった
通勤 電車で片道2時間ほど
生活 始発で出て、終電で帰る
片道2時間の通勤と長時間勤務で空手の稽古がゼロになった当時の流れ
稽古の時間帯に電車の中にいたため、頻度が落ちたのではなく、物理的に通えない状態でした。

結果どうなったか。その仕事をしている間、空手は全くできませんでした。

「週1回になった」「頻度が落ちた」ではありません。ゼロです。

ここは書き方を選ばずに書きます。時間がなくて行けないのではなく、物理的に不可能な状態でした。稽古の時間に、私は電車の中にいました。

転職しました。給料は半分以下になりました

転職先の選び方は、単純でした。

9時から17時で終わる会社にしました。

業種でも、やりがいでも、将来性でもありません。終わる時間で選びました。

そして、その結果がこれです。

給料は半分以下になりました。

「多少下がった」ではありません。半分以下です。これは、この記事を読んで同じことを考える人に、正確に伝えておくべき数字だと思います。

「もったいない」と言われました

周囲の反応は、はっきりしていました。

前職は上場企業だったので、「もったいない」と言われました。

当時の私が思っていたことも、はっきりしています。

このままじゃ生きてる意味がない。

今の言葉で言い直すと、「仕事以外に何もない生活が、この先ずっと続く」と感じていたということだと思います。当時の私にとって、その何かが空手でした。

念のため書いておくと、これは20代の私が当時考えたことです。同じ状況で別の判断をする人がいて当然ですし、それが間違いだとも思いません。

後悔はありません。ただし勧めません

結論から言うと、後悔はありません。

給料は激減しました。それでも空手ができるようになったので、良かったと思っています。

ただし、だから転職を勧める、という話にはなりません。理由は2つあります。

1つは、私は独身でした。扶養する家族がいる状態で収入が半分以下になれば、話がまったく変わります。

もう1つは、次に書くことです。

空手のために仕事を変える前に確認する5項目
増える時間だけでなく、別の道場、移動方法、収入、家族への影響まで並べて判断します。

今振り返ると、転職以外の手もありました

ここが、この記事で一番書いておきたいところです。

当時は「転職するしかない」と思っていましたが、今振り返るとそうでもありません。思いつく範囲で2つあります。

1. 車を買う

当時、私は車を持っていませんでした。

移動が電車だけだったので、稽古に行ける時間帯が電車のダイヤに縛られていました。もう少しお金をためて車を買っていれば、空手に行ける日もあったかもしれません。

2. 会社の近くに引っ越して、道場を変える

もう1つはこれです。片道2時間の通勤をやめる方法は、転職だけではありません。

会社の近くに引っ越して、そちらで道場を変えるという選択肢がありました。所属道場を変えることには抵抗がありましたが、「空手を続ける」という目的から見れば、道場は手段です。

道場を変える場合に見るところは空手道場の選び方指導者はどこを見れば分かるかにまとめました。

つまり、選択肢は3つ以上ありました

並べるとこうなります。

選択肢 変えるもの
転職する 働く時間
車を買う 移動の手段
引っ越して道場を変える 通う場所
空手を続ける時間を作る転職・車・引っ越しの3つの選択肢
転職は働く時間、車は移動手段、引っ越しと道場変更は通う場所を変える選択です。

私は一番大きいものを変えました。ただ、それが唯一の方法だったわけではありません。私なら、転職を決める前に下の2つも比較します。車の購入も引っ越しも費用と生活への影響は大きいので、どれが軽いかは人によります。

転職しないで時間を作るために

転職以外に工夫していたことも書いておきます。ただし、特別なことは何もしていません。

  • やるべきことを先延ばしにしない
  • 時間を使うのに優先順位をつける
  • 後悔しないように毎日を大切にする

並べると精神論に見えますが、実務的な意味は「稽古の時間を最後に回さない」ということです。空いた時間で行こうとすると、空いた時間は来ません。

忙しい中でのトレーニングの組み方は週2回×最低30分で続ける筋トレにまとめています。「30分でいい」と決めておくと行けるという話は、空手にも同じことが言えます。

仕事を理由に辞めた人は、10人前後いた記憶です

私だけの話ではありません。

正確に記録していたわけではありませんが、私がいた道場では、仕事を理由に辞めた人が10人前後いた記憶です。

空手が続かない理由にも書きましたが、私がいた道場で見てきた範囲では、仕事は社会人が空手を辞める理由として一番多いものでした。珍しいことではありません。

参考として、公的な調査も見ておきます。スポーツ庁の令和7年度「スポーツの実施状況等に関する世論調査」では、20代〜50代の子育て・働き盛り世代で、スポーツ実施率が引き続き低い傾向とされています。1週間あたりの運動・スポーツ実施時間の中央値は69.0分です。

この調査から、空手を辞める理由までは分かりません。ただ、20代〜50代がスポーツの時間を確保しにくい傾向は、空手だけの問題ではないことが分かります。

続いている人は、何が違ったか

逆に、社会人でも続いていた人がいました。共通点は2つです。

  • 自分のペースでコツコツ続けられる
  • 時間の使い方が上手い

気合いでも、根性でも、空手が好きな度合いでもありません。伸びる人と伸びない人にも書きましたが、続く人を分けているのは、熱量より仕組みだと思っています。

「自分のペース」というのが特に重要です。週2回行ける時期もあれば、月1回になる時期もあります。そこで「もう無理だ」と判断せずに、落ちたペースのまま続けられる人が残っていました。

忙しい社会人が空手をゼロにしないための3段階の仕組み
稽古枠を先に置き、最低頻度を小さくし、行けない週は復帰につながる短時間練習を使います。

そして今、私は空手をやっていません

最後に、これを書かないとこの記事は嘘になります。

転職までして空手の時間を作った私は、今、空手をやっていません。

理由は単純です。結婚して子供が生まれ、子供優先の生活を送っているからです。

これは失敗ではないと思っています。優先順位が変わっただけです。

20代は空手、現在は子供と家族を優先する人生の時期による変化
空手を優先した時期と家族を優先する現在は、どちらもその時の本人が選んだ時間配分です。

20代の私にとっては空手が一番でした。だから収入を半分にしてでも時間を作りました。今は子供が一番なので、そちらに時間を使っています。どちらも、そのときの自分にとって正しい配分でした。

同じ理由で、私は今食事もスタミナ作りも、現役時代の基準ではやっていません。目的が変われば、必要なものも変わります。

だからこの記事は、「続けるべきだ」という話でもありません。続けたい時期に続けられる方法を探す、という話です。私自身は、離れる時期が来たら、休止や終了を選んでもいいと思っています。

まとめ

  • 前職は早く終わる業種ではなく、通勤は電車で片道2時間。始発から終電
  • その間、空手は全くできなかった。頻度が落ちたのではなくゼロ
  • 9時から17時で終わる会社に転職した。給料は半分以下になった
  • 上場企業だったので「もったいない」と言われた。当時は「このままじゃ生きてる意味がない」と思っていた
  • 後悔はない。ただし私は独身だった。扶養家族がいれば話は変わる
  • 今振り返ると、転職以外の手もあった。車を買う、引っ越して道場を変える。私なら、転職を決める前にこの2つも比較する
  • 転職以外の工夫は先延ばししない・優先順位をつける。実務的には稽古を最後に回さないということ
  • 私がいた道場で仕事を理由に辞めた人は10人前後いた記憶珍しいことではない
  • 続いている人は自分のペースでコツコツ続けられる人、時間の使い方が上手い人
  • そして今、私は空手をやっていない。子供優先の生活だから。失敗ではなく、優先順位が変わっただけ
この記事の位置づけ
本記事はキャリアや働き方の助言ではありません。運営者が実際に選んだことと、その結果、そして今振り返って思う別の選択肢を書いたものです。転職や収入に関わる判断は、ご自身の状況と、必要に応じて専門家への相談のうえで行ってください。

大人から始める場合は30代から空手を始めるのは遅いか?、辞める理由の全体像は空手が続かない理由にまとめています。

一度離れてから戻る場合については、一度やめた空手に戻れるかにまとめました。休会という選択肢についても書いています。

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